◆霧間凪は末真和子が殺されかけたことを知っているはずがない? |
『ブギーポップは笑わない』の中で霧間凪は末真に向かって「5年前に末真が殺されそうになったこと」を知っているようなことを言っていた。そして、5年前の事件は霧間凪と(多くの部分は)ブギーポップが解決したといっていた。
末真が理解しているレベルでは、「佐々木政則という会社員が連続殺人を犯していたが、首吊り死体で発見された。残されたメモによると次に狙われていたのは末真であったらしいと警察から教えられた」のだが、どうやら「佐々木正則を殺して末真を救った」のは霧間凪(とブギーポップ)らしいということになる。
そして、『虫』で明らかになった真相では、殺人事件の犯人は来生真希子であり、凪とブギーポップが倒したのは来生真希子であった。
佐々木政則ことモ・マーダーは凪を助けようとして来生に殺されたのだった。来生はモ・マーダーが来る前に別の人間に指示して、モ・マーダー=佐々木政則が犯人だと見せかけるための証拠を残させていた。首つり死体で見つかって云々というのは統和機構が後で仕掛けたのだろう。
ちょっとまて。
既に気が付いている人は多いだろうけど、変だ。
「末真和子」を狙っていたのは来生真希子である。狙っていただけで誰にも話していない。おそらく、佐々木政則を犯人に仕立てるための証拠のメモには紛れ込ませたのだろうが、これは来生と鳩(ピジョン)と警察(そして、末真親子)しか知らないはずだ。
凪は(その偽の証拠が用意されてるとは知らず)、次の被害者が誰なのかも知らずにただ来生真希子のところに乗り込んで、戦いに突入し、倒した後、そのまま立ち去ったのだ。
末真が狙われていたなんてことは警察だけが掴んでいる証拠物件を見ないと判らないのに、なぜ凪そのことを知っていたのだ?
(事件の後になって警察のDBかなにかに侵入して調べたとでも?)
これはちょっとまずい? :-)
ちなみにブギーポップ=宮下藤花は当時末真のことを知っていたのかどうかは不明。おそらくこちらもただ「恐怖を食らう者」を倒しに来ただけで、次のターゲットを守りに来たわけではないのだろう。宮下藤花と末真和子が知り合うのは高2の冬だし。