【模型】タミヤ 1/24 フェラーリ・ミトス by ピニンファリーナ

タミヤ 1/24 フェラーリ・ミトス by ピニンファリーナを作りました。

製作開始は2023/11/2、完成したのは12/16でした。

これもフェラーリ350アメリカと同じく、キシダ模型の「イタリア祭り」にあわせて作りました。

イタリア祭りとしては他にも色んな候補を考えていました。
・サニー 1/24 フェラーリ250LM
・フジミ 1/24 フェラーリ250GTO
・フジミ 1/24 フェラーリ288GTO
・ハセガワ 1/24 フェラーリ348tb
・フジミ 1/24 フェラーリ330P4
・イタレリ 1/24 フェラーリ365GTB デイトナ レーシング
・イタレリ 1/24 ランボルギーニ・ディアブロ
・ハセガワ 1/24 ランボルギーニ・イオタ SVR
・タミヤ 1/24 アルファロメオ 155 V6 TI(DTM)
・アオシマ/BEEMAX 1/24 ランチア・デルタS4

・タミヤ 1/12 ドゥカティ900SS
・タミヤ 1/12 ドゥカティNCRレーサー
・プロター 1/9 モトグッチV8

・ファインモールド サボイアS.21 (紅の豚)

しかしまあ〆切の関係でパーツが少なそうなミトスと350アメリカにしました。
ドゥカティ900SSはイモラタンクにしようと思ってタンク工作中から何十年も経っているけど、当時よりは工作の可能性が上がってるのでそのうち作りたい。

■実車について
フェラーリ・ミトスは1989年の東京モーターショーで発表されたコンセプトカーで、テスタロッサのシャシーにピニンファリーナがデザインしたボディを乗せたものです。

ウェッジシェイプの組み合わせが特徴的ですな。

ベースになったテストロッサよりも後のオーバーハングが短くされていて、後輪が車体の後ギリギリに有る感じになっています。それでいて車幅が7cm広がっていて、前から見るとお尻の広がり方が強調されてます。

■キットについて
タミヤのキットは1991年頃に発売したもので、発売当時に買っていたものです。
ボディの仮組だけして放ってありましたが、イタリア祭りということで引っ張り出してきました。

キットは比較的シンプルです。
足回りとエンジン部分はテスタロッサのキットと同じで、ダブルウィッシュボーンのサスペンションが再現されています。
エンジン廻りは、エンジンをフレームに取り付けてからシャシーに取り付ける形になっており、リアハッチを開けばエンジンが見えるようになっており、下からもよく見えます。

エンジンや足回りの塗装は塗り分けて組み立てるだけなので割と簡単です。
シリンダーヘッドやエアクリーナー上部は、シルバーだけども凹んだところには赤が塗られていて、シルバー部分が刻印として浮かぶようになっているのですが、塗り分けるのに苦労しました。
シルバー刻印部分を筆塗りしようと思ったけどうまく行かず。

キットではシートベルトが再現されていませんが、実車ではシートベルトがシートに穴が開いていてそこから生えており、加工が大変そうだったのでそのままにしています。

ボディはオープンタイプで、テスタロッサと違って窓枠やサイドスリットの黒の塗り分けが少ないので楽ですね。

ウィンドウスクリーンは周囲に黒い縁取りがありますが、純正マスキングシールも無い時代なので、頑張ってマスキングして裏からセミグロスブラックを吹きましたが、剥がすときに少し汚くなってしまった。

レッドはクレオスのC68モンザレッド。

個人的にはクリアーが厚そうに見えるのが好きではなく、シャープなツヤ感がでるようにしたいのでクリアーは薄めにして研ぎ出しました。
これは2000番のペーパーと、タミヤのコンパウンドを荒目・細目・仕上げ目で磨いただけです。
研いでる途中に少しエッジの赤がはげてしまいましたが、塗り直す気力が無かったのでやむなくそのままに…。

ピニンファリーナのロゴやシフトゲートは金属製のインレットマークというのを貼り付けるようになっています。
30年ぐらい経ってるキットでもデカールの劣化の心配が無いから安心なんですがインレットのノリ自体が弱まっていて、貼り付けても浮いてしまうし、表についている透明シートのほうがセロテープ並みにくっついているので、貼り付けてシートを剥がそうとするとインレットがくっついてきてしまいます。
しかたないのでインレットをデカール糊を使って定着させてみました。
セメダインハイグレード模型用などを使う手もあるようですが、はみ出しが目立ちそうなので使っていません。

フロントのフェラーリのエンブレムもインレットマークですが、切り絵みたいに枠と馬の部分だけがあって、下の黄色い部分がないので、半透明シートにイエローを吹いたものを切って車体に貼り付けてからその上にエンブレムを載せました。こちらもデカール糊で固定。

ライト類はただのクリアパーツで奥に難のパーツもないので、裏からメタルフィニッシュのシートを貼って、クリアパーツ自体はボンドGPクリアーで貼り付け。
フロントライトのカバーが縁取りが無いタイプなのでフチを塗装するわけにもいかず、このままGPクリアーで付けても接着剤がめだちそうだったので、ラッカーのつや有りクリアーをフチに塗って固定してみました。

ホイールはメッキパーツで、説明書の指定では全体をクロームシルバーで吹くようになっていますが、実車はアウターリムがピカピカで、インナーリムはつや消しシルバーという感じなので、仲宗根さんのレシート拳ならぬコピー用紙拳で筒を作って内側だけC8シルバーを吹き付けるというやりかたで塗装しました。

タイヤはポリキャップでは無く、ピンを押し込むようになってるのですが、ホイールとの合わせがゆるゆるでかなりガタついてしまいますが、まあ飾るだけなので問題は無いでしょう。気になる場合は太めに加工して接着してしまった方がよいかも。

最後にシャシーとボディを合体させるのですが、組んでる途中はぴったりだったのに、コクピットを取り付けてから塗装で皮膜が増えたせいか、イマイチきっちりとはまらなくなってしまいました。
まあ最後に写真撮ってこれでいいかと言うことにしてしまった。

でも久々に赤いフェラーリを作って楽しめたので良かったかな。
他にもフェラーリを作りたくなった。

【模型】タミヤ1/35 7.62cm PaK36 対戦車自走砲 38(t)マーダーIII & キューベルワーゲン

タミヤ1/35 マーダーⅢを作りました。

2023/8/2に製作開始して、完成したのは8/23でした。(自分にしては早い!)

■実車について
このマーダーⅢはマーダーⅢ 3兄弟の中で一番最初の車体です。

1941年6月にソ連に侵攻したドイツ軍は、T-34やKV-1に対峙して、自分たちが持っている5.0cm砲のⅢ号戦車や、短砲身7.5cmのIV号戦車では太刀打ちできないことにショックを受けます。
早急に強力な対戦車兵器が必要になりますが、後に代表的な対戦車砲になる7.5cm PaK40はまだ開発途上で使えません。

しかしソ連から大量に鹵獲した7.62cm師団砲があり、そのままでは威力が足りないので、PaK40と同じ薬莢が使えるように改造したものをPaK36として正式採用していたので、これを載せることにしました。

取り急ぎこの7.62cm砲を載せる車体として、すでに第一戦レベルではなくなっていた38(t)が選ばれました。

38(t)から砲塔と戦闘室部分を外した車体に対戦車砲を載せることにしたものの、キャビン内で作業するように設置するのは難しかったので、キャビンの上に砲火を置いて、乗員はエンジンフードの上で作業することになりました。
砲架の位置を高くしたのは、俯角を取れるようにしたかったという理由もあるそうです。(丘の稜線などから頭だけをだして狙うため)

なお、ノーマルだとエンジンフードは高くて斜面になっているので、作業する場所は切り欠きが入って平らになっています。

戦闘室の全面と左右は低い装甲板があり、対戦車砲には小さい防楯があります。元々はもっと上まで保護する装甲板も検討されたようですが、重くなって機動性が悪くなるのでやめたようです。装甲板があると言っても後半はむき出しなので、銃弾や周りで爆発があった際にはかなり危険な状態だったようです。

このマーダーⅢは、1942年6月頃から引き渡しが始まり、PaK36の在庫がなくなる1942年10月まで生産され、その後は7.5cm PaK40を載せたマーダーⅢ H型に引き継がれました。

■キットについて
タミヤのキットなので作りやすいです。

イタレリが38(t)やマーダーⅢ H型、ヘッツァーを出していたので、足回りはイタレリのパーツそのままかと思っていたのですが、本車固有パーツが足回りと同じランナーについてたので、ランナーまるごと流用と言うことでは無いみたいです。

キャラピラはベルト式キャラピラですが、起動輪と誘導輪のシャフトが細いので、キャラピラを張るとテンションで少し軸がたわむようです。(あるある)

この車両はオープントップの自走砲なので、戦闘室の周りが装甲板で囲われているものの、キャビンの中が完成後も丸見えになります。
塗装をしてから装甲板をとりつけるか、先に組み立てるかを決める必要がありますが、塗装した部品を後から接着しようとすると接着剤で汚れたり強度が取れないことが多いので、ほとんど接着してから塗装することにしました。(エアブラシなので入り組んだところにも塗料が回るため)

足回りは、転輪やキャラピラまで接着してから塗装したり、転輪のゴム部分を後で塗装して、はみ出しても大丈夫、と言うような手順で作る人もいますが、個人的には足回りが塗り分けられていないのは気持ちが悪いので、転輪はおのおの塗装してゴム部分を塗ってから接着します。

塗装は全体をクレオスのプライマーサーフェイサー(ブラック)で塗って暗部を隠した後、クレオスの「C513  ドゥンケルグラウ」(ジャーマングレー)をエアブラシで塗装。
デカールを張ってからクリアでコート。その後でタミヤエナメルのハルレッドとフラットブラックを薄めたものでウォッシング。
その上からバフを薄めたものでフィルターのように吹いてみたが、色味がいまいちだったかも。

またその後で、エナメルのバフでウォッシングのようにして全体が砂汚れが染みついたようにしてから、クレオスのウェザリングパステルで泥汚し。

キャラピラは、ハルレッド+フラットブラック+バフを混ぜたもので、赤錆が乾いて汚れたような感じにしようとしたが、いまいちだったかもしれない。

車体左側にアンテナのポールがあるのが省略されているので、伸ばしランナーで作成。(結構太いです)
ちなみに車体後部の2つのポールは、上にキャンバスをかけたりして屋根を作れるようにするためのもの。

塗装がちょっと決まらなかったがまあこれでいいことにします。

作ってみると車体のあまりの小ささに驚いたので、比較用にタミヤのキューベルワーゲンも作って並べてみた。

■資料
マーダーⅢの資料で比較的現在手に入り安いものとしては以下のものになります。

・「グランドパワーNo.335(2022年4月号) ドイツ軍自走砲(4)」
 マーダーⅢ特集号になっています。

・「ウォーマシンレポートNo.73 ドイツ対戦車 -2-」

■2023/9/1のキシダ模型閑古鳥ライブで紹介して頂きました。