2004-11-07(日) [長年日記]
_ 須賀しのぶ『流血女神伝 - 暗き神の鎖(後)』読了
いやー…、濃かった。
花嫁にたいする精神攻撃で心を壊され、あとは女神の降臨を待つだけという状態のカリエが、、、。この攻撃描写もなかなかよいですな。いままでのカリエの不運と「幸運」の踏み台になった人達がちゃんとイカされている。復活するところで思い出す相手もよいですがこれが名前を言わずに説明しているところもいいですな(読んでる側であああの人かと思うところが)。
それにしてもかわいそうなバルアン。『砂の覇王』ではカリエといっしょに物語の中心で演じていたのに、この話の最後で脇役(というか消える役)にされてしまった。ふたりでオラエン・ヤム登ったのは一体いつのことだったか?
ザカール編3巻が終わって今度は最終章だそうですが、エティカヤ編なみに長そう。
_ 沖原朋美『桜の下の人魚姫』読了
いやいや…。
「少女小説」していた。というかピュアすぎ?
『桜の下の人魚姫』は姉が勤めている病院で出会った少年に恋する話。新進のピアニストだったその少年は脳腫瘍のために目と耳が不自由になっていた。少年が話しかける言葉にたいして、手のひらに字を書いて会話を続ける主人公。うち解けたように見えるが、目が見えないせいで主人公は姉と勘違いされたままだったのだ。姉に嫉妬しながら、それでも手術を拒む彼にどうしても生きて欲しくて説得しようとするが…。
『月のしらべ 銀のみち』は上の作品とキャラがかぶっているが、主人公は別。主人公はピアノを学ぶ音大生。冬のある日、ドイツの若手バイオイリニストのコンサートを見に行った時に、伴奏をしていたピアニストが自分の理想とする演奏を完璧にこなしていたことにショックを受ける。
後日、そのバイオリニストが音大でレクチャーをすることになり、たまたまであった主人公がドイツ後も少しできると言うことで、ピアノ伴奏相手をすることになる。彼には惹かれていくが、理想の演奏を見てしまったためにどうしても彼のためには自分の演奏ができない主人公…。
傾向としては、この人の小説は恋愛よりは、自分のわだかまりを解消して、ときには家族との和解がもあって前に進むのが常に中心にある。それはそれでいいのだが、それだけでおわってしまったりして、「え、ここでおわり?」みたいな気になることもあり。
_ VANQUISH
VANQUISHはFORSTが発売する3DCGのムービーアクションゲーム。
デモみてちょっと気に入ったゲームなのだが、今回は買ったわけではなくてGameStyleのモニターとして廉価で手に入れただけ。
3DCGといってもリアルタイムにレンダリングしているのではなくてムービーを再生してるだけだけど、スティアの顔つきとかわりといい感じで、あまりCGだからと行って固い感じはしない。エッチもそれなりに動きがいやらしい。
(といっても単調ではあるのだが)
ただしシナリオがいまいち。まあ動画系は動画でパワーを使い果たしてシナリオに手が回らない傾向があるのはやむを得ないが、動画見てたら終わってしまうという長さではかなり物足りない。
シナリオかエッチシーンがもう少し凝ってくれれば(フェチ系とかマニアックなのとか何らかのこだわりがでてくれば)おもしろいかも。
シナリオはいまいちだったのだけど、システムとしてはシーンが細切れになっているので部分的にリプレイするのが楽だとか、シーンをつなげて好きなムービーを作って保存できるという機能があっておもしろい。
(シナリオ自体にはゲーム性がほとんどないのでムービーを楽しまないと仕方がないのだが)
まあ、それはともかく、11/5に発売されたと思ったら急に「白衣のご奉仕」の攻略情報の検索が飛んで来始めたのはなんなんでしょー。安直。
(体験版しかプレイしてないので攻略は知らんけども)