2010-09-12(日) [長年日記]
_ tDiaryを3.0にバージョンアップ
サーバのtDiaryを、Ruby会議に合わせてリリースされていたtDiary 3.0にあげる。
データのバックアップを取った後、tDiaryを3.0で上書き。
その後、プラグインなどの設定で日本語を保存している箇所がeucになっているせいで化けるのでそれぞれ設定を開いて再度保存してutf8に。
その後Rubyを1.8.7から1.9.2へ。no_referer(リンク元保存除外リスト)に非アスキー文字があるっぽかったが調べるのが面倒だったので、spamよけの古い設定は削除。
recent_tweetを動かすと、
500 Internal Server Error Insecure operation - expand_path (SecurityError) /usr/local/lib/ruby/1.9.1/tmpdir.rb:132:in `expand_path' /usr/local/lib/ruby/1.9.1/tmpdir.rb:132:in `create'
が出てしまうので質問したところ、たださんが認識済で、Ruby1.9の問題とのこと。調べてみたら9/10にはTrunkでは直してあったっぽいので最新の ext/etc/etc.c を持ってきて上書きして解決。
が、Rubyを1.9にあげてしまったせいでHikiが動かなくなってしまった。こっちも仮対応法がありそうだったが、面倒そうだったのでとりあえずこっちはhiki.cgiがみているrubyを1.8.7を指すようにして逃げました。。。。
_ 花田祐実『ベイビー 涙はふいて』(恋愛maxコミックス)
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花田祐実の新刊。タイトルがすげーベタ。
話もベタで、連続して彼氏に浮気されて別れた女の子が男性不信になってるというので、年上の男が男性不信なんてオレが直してやるよ。。。と。
作者も「若いのにお父さんみたいな男と、可愛くて少しお馬鹿さんな女の子の話ってとても好きなのです」といってるだけあって、思い込みが激しい女の子に振り回される話・・・。
ベタだベタだといったけど、花田祐実のはこれでいいのです。
_ 『モデルアートプロフィール F/A-18 スーパーホーネット』
MODEL Art (モデル アート) 増刊 モデルアートプロフィールF-A18スーパーホーネット 2010年 09月号 [雑誌]
モデルア-ト社
¥ 2,571
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モデルアート増刊号。スーパーホーネットなのでとりあえず買う。
EA-18Gもディティール確認しないとな~。EA-6Bがいなくなるのは寂しいが電子戦機は押さえておかなくては。
_ 麻生みこと『路地恋花(2)』(アフタヌーンKC)
路地恋花(2) (アフタヌーンKC)
講談社
(no price)
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京都の路地に集まった若い職人たちの恋話。
ゴスロリの後日談もいいけど染色の(というかそのための糊置きの)話が好き。
万華鏡の後日談、「キリンが草を食んどってん」に受けました(^o^)
_ 麻生みこと『そこをなんとか(4)』花とゆめコミックススペシャル)
そこをなんとか 4 (花とゆめCOMICSスペシャル)
白泉社
¥ 607
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弱小弁護士事務所の駆け出し貧乏弁護士の話だが、4巻はあまり好きな(読み返したいような)エピソードがないのだよなあ。巻末の後日談の方がすきだった。。。がんばれ赤星くん。努力が報われてないけど。
それはそうと、中道先生結構登場率高かった。
_ 佐藤両々『わさんぼん -和菓子屋顛末記-(1)』(まんがタイムコミックス)
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甘いものは苦手だけど、子供の頃食べた葬式饅頭の餡はおいしかった、、とその饅頭を作っている老舗に弟子入りした望月草太(通称:草餅、餅)。
「あまり考えない脳と口が直結」していて余計な発言が多いが、店内ヒエラルキートップの奥さんの前ではちゃんとしています・・・。
店の娘さん・牡丹に惚れてくどく(というかあまり考えてないきがする)が相手にされないものの、へこたれない。修行中なのでお菓子は作らせてもらえないがこれもへこたれない。脇道それて和菓子の根付けとか作って見たりして手先は器用な草太に刺激されて店の長男・萩がさりげなくライバル視して競ったりと刺激になったりしてにぎやかになってるところがええよなー。自称フィアンセの道明寺兄姉とかも。
ちなみに「わさんぼん」は和菓子に使われる和三盆糖。
_ 『コミックビーム(10月号)』
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タイム凉介『アベックパンチ』が終わってしまったので読むモノがかなり減ってきて困ってるビームです。
志村貴子『放浪息子』
インターミッション?
最近まこちゃんめだってるし・・・。
次の文化祭は(ってこないだ文化祭やってたような気分だが)、ファッションショーになったので、にとりんはどうするのか。
竹本泉『あかねこの悪魔』
今月はお姫様だっこで、こないだはサービス?で水着水着だったのに、ラブな雰囲気になりそうにないのは竹本泉ならではか。
_ 『COMICリュウ(10月号)』
二週間ぐらいの時差があるな…。
はやぶさ帰還記念と言うことで、「小惑星探査機 はやぶさ(MUSES-C) 帰還記念読本」という小冊子がついてます。書いてるのは野尻抱介、あさりよしとお、開田裕治、とり・みき、永井朋裕、安堂維子里、速水螺旋人、豊田巧。
ナヲコ『なずなのねいろ』
学園祭の申し込みを忘れていた三味線部。後発だと場所取りも厳しくて、、、しかし伊賀君はなにか悪知恵が・・・。
ふくやまけいこ『メルモちゃん』
今月から新連載。舞台は現代、すでにメルモは母親から不思議なキャンディをもらってて使い方も知っている。しかしメルモの変身はあまり中心ではないみたいだなー。
黒釜ナオ/吉川良太郎『解剖医ハンター』
これコピーが「歴史医学ロマン」なんだけど、もはやえらく離れてる気がする。いやでも絵と雰囲気はすきなんだけど。
安永航一郎『青空にとおく酒浸り』
ぽっとでの脇役、尻神楽さんがセーラー服にハイネックシャツ、黒ストッキングでよろしいですわ。
2010-09-13(月) [長年日記]
_ 末次由紀『ちはやふる(10)』(KC BeLove)
ちはやふる(10) (BE LOVE KC)
講談社
¥ 461
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「ほぼ男子部員」なちはやとか、太一にタオルの応援とか、団体戦は個人戦とか、「わたしだってチームだよ」とかがよかったですわ。
クイーンはおまけマンガで顔がちらっと出たぐらい。早く出てこないかしらん。
初版限定特典で、スケジュール帳用のシールがついているが、、、、使いません、、、。
_ タアモ『たいようのいえ(1)』(KCデザート)
たいようのいえ(1) (KC デザート)
講談社
(no price)
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家に居場所が無くなった女子高生と、親を亡くして弟妹と離ればなれになったけどいつかもどれるようにと家を守る男。幼なじみで昔からよく家に来ていたのでそのまま居候することになって、うちに帰ったら人が待っていることとか門限守らされるのがうれしかったり、、、という話だが、相変わらずタアモはよくわからない。
『ライフル少女』なんかもそうなんだけど。読むと面白いのだが、需要がよくわからんというか :)
2010-09-18(土) [長年日記]
_ 志村貴子『かわいい悪魔』(FxComic)
志村貴子の短編集。
『かわいい悪魔』
表題作のこれは2006年の「OURsプラス」で連載していたもの。
でもコミックスのタイトル聞いても思い出さなくて、読んで思い出しましたよ・・・。
今回描き下ろしの第5話が載っていてそこに重大なエピソードが!!!
「すてきなあのこ」
2004年の「コミックブレイドZEBEL」掲載。
リンク先参照(嘘)。クラスメートの女の子に恋してずっと見つめていたら「魔女の試験があって忙しいからじゃま」と言われたもののあきらめないので一緒に魔女を目指すことに。が、急に女の子の家に誘われてキスすることになったら、、それは騙されていた世界で、とおもったらまた。
短いけど振り回され感が面白い。
「中学生」
「ゼラチン」掲載。ゼラチンは全部買ってるんだが日記さぼることが多いので日記にない。
ラブコメ『ラブ☆パラ』が大好きな女子中学生が、引っ越してきた家の同級生の男の子とラブ☆パラの主人公を重ね合わせたりして。
途中途中ラブコメ絵になったり、無理やりイベントを発生させようとするところがかわいい。
「あたいの夏休み」
「コミックハイ!(2006年7月号)」掲載。 はじめて行った銭湯の番台にいたお兄さんが好きになってしまって話しかけるきっかけのために湯屋の歴史の勉強を、、、と行って通う女の子。そのうち名目だけじゃなくて気合い入れて調べたりして。
「とあるひ」
2004年の「ease(vol.1)」掲載
漫画家とおもわれてるけどアシなんです、という女が行きつけバーでうだうだと言ってるのだがつい店員や常連の前で告ってしまったりして。
「変身」
2005年の「ease(vol.2)」掲載
気がついたら事故で亡くなった友人になっている夢をみて、その友人の家まで帰ってみたものの、夢だけにちょっと変で、でもそんなことをしながらそいつとのやり取りを思い出したりしていると。。
「不肖の息子」
ジャンプスクエア(SQ)掲載。読んだ覚えがあるのだが、、日記には書いてないなあ。
憧れていた先生が父親と再婚することになって。。。いまはアシばかりだがちゃんとマンガを描こうとしているものの、昔描いたマンガというのが女教師と生徒の話だったりして思いっきり先生がモデルだったりして、それでも母親(先生)は好かれていたことに気づいてなかったりで。。。
2010-09-19(日) [長年日記]
_ Internet Explorer 9 betaを入れてみる
IE9 Betaが9/17あたりに出てたようなので、入れてみた。
Internet Explorer 9 Homeから各言語のダウンロードに行ってダウンロード。
ダウンロードバージョンを自分で判断する機能がまだないみたいだ。
うちの環境はMacにVMWare FusionでVista 64bit版をいれてあるのだけど、64bitがない!Vista(32),Windows7(32/64)はあるのに…。やむを得ず32bitを入れようとしたら、その環境とあってませんと言われた。IE8だったら32bit/64bitどっちのIEも入ったのに(OSバージョンではなかったのかもしれないが)
仕方ないので英語版にはVista64bit版があったのでそっちを落としてきて入れる。
WEB中心(というよりWEBサイト中心)と言ってるだけあってボタンが極小でGoogle Chromeみたいな感じ。知らないうちにHyperSECUREのHG/WEB DefenderというAdd-Onが入っていてこれがやたらとalertを出すのでdisableに変えて再起動。
通信中のアイコン表示を出してる時間がよくわからないが、クリックしたのに通信中に見えないタイミングが多くて、ついもう一度クリックしたくなる気分を誘うので改善したほうがよいかと。
自分の日記を見に行ったら、twitter-badgeが右下に出てしまう点以外は特に変なこともなく問題がない。
ということでしばらく触ってみよう。本当はHTML5でリッチなサイトを!が売りなのだろうけどしばらく後回し。
_ あきづき空太『青春攻略本(2)』(花とゆめコミックス)
9/3購入分。2巻で完結なのだけど、たった2巻と思えない充実感だった。まあ1巻のイベント(ナギセさんに会うために渡り廊下強行突破と、ハルさん学園祭告白)でいっぱいだったという話も。
今回は卒業にむけて受験があったり離れ離れになるからといってちょっと感傷的になったりするんだけど、やっぱりナギセさんがえーわー(そこか)。
_ 岡崎武士『レッツ☆ラグーン(1)』(ヤンマガKC)
画集『REBOOT』にも載ってたのだけど、久々の連載マンガ作品がコミックスになった。月刊ヤンマガなので読んでなかったけど。
ちょっとネタバレになるが、1巻は2巻以降のための前フリっぽいので説明。
気がついたら無人島に打ち上げられていた主人公。どうして海に出ていたかは思い出せないが荷物を見ると修学旅行中だったらしい。限られた食糧をもとに暮らしていると同じく孤立していた同級生の女の子と出会う。そうこうしているうちに変な霧の後に学校の先生も打ち上げられて…。
ある日、変な霧に包まれたと思ったら、気がついたら嵐の海にいて、それは船の事故が起きた直後だった。救助されて本土に戻ってみたものの、島も分からないし時間も合わないので島でのことは幻覚のようにみえたが、島から持って帰ってきたものから、現実だったと確信する。島で一緒に遭難していたはずの先生は、こっちでは遭難していない。
そうしてまだ見つからない彼女を捜索に行く実質最後の船がでるというときに事件で起きていたことを突き止めて行動に出る…。
_ かまたきみこ『きらきらDUST』(眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)
9/4頃購入。かまたきみこって、なにげにコミックス刊行ペース早いよな。
地球の衛星軌道上で宇宙人たちが回収した破片に残っていた細胞から再現された女の子が主人公(って、すごい設定だなあ)。
宇宙人たち(そっちも再生された連中が大勢いるのだが)に育てられたものの、記憶もないので自分のオリジナルを知りたくなったので、発見当時に遺留品を持って地球に降り立つ。
街で知り合った人と同行することになって、持ち物に心当たりがある人を訪ねて歩くが…。
ってなんて言えばよい話なのか:-) 細かい設定はあまり気にしてはいけないのだが。
2010-09-20(月) [長年日記]
_ MacBookのACアダプタのコンセントが割れた
まー、前からグラグラしてたんだけど、折れてしまった。
これじゃパソコン使えない!ということであわてて電源をオフって、手ごろな代替手段を考えていたが、twitterで話してたら、MacBookって延長ケーブルついてたんじゃない?って言われたので発掘してきて解決!
でも普通のメガネケーブルでもいけそうとのこと。
_ 『COMICリュウ(11月号)』(徳間書店)
創刊というか復活4周年とか。次号では今敏監督追悼記念ということで「セラフィム」採録の小冊子がつくんだとか。ちなみに今月号は石黒正数の「数」を収録。
あとは、とり・みきが『とりったー』連載開始予定とか。
ナヲコ『なずなのねいろ』
学園祭の場所取りにも負けてるという三味線部。秘策があるという伊賀君が向かったのはなずなの家。花梨さんに頼んで曲のアレンジをしてもらうつもりだという。
いままで「サボっていた」というなずなに「もう動けるだろう?」という伊賀君に、親が見てる前で抱きつくなずな:-)
星里もちる『ちゃんと描いてますからっ!!』
前に読みきりで載っていたのが連載に。
一部で人気のあるマンガ家を父に持つが、最近はスランプなのかネームまでは描くもののマンガ自体を描こうとしない。家計のために姉妹でマンガを完成させる娘たち。。。
速水螺旋人『螺子の囁き』
今月で完結。次号から『靴ずれ戦線 - 魔女ワーシェンカの戦争』が連載開始。
伊藤伸平/神楽坂淳『大正野球娘。』
今回は雪の昔話だった。なんか、原作があってもむっちゃ伊藤伸平キャラに感じてしまうのは気のせいだろうか。
2010-09-21(火) [長年日記]
_ ATOK Pad for iPhone
9/22になる前から(日付が変わる前から)AppStoreで売ってたので、チャージもあったのでとりあえず購入。
以下感想。
- 文章書いて即twitterなどに飛ばすのは、つぶやき専門クライアントみたいでこれはこれでよい。ただ、つぶやいたのが残るので毎回ゴミ箱に入れて消さないといけない。まあいちおう日本語入力機能というよりメモPadのメタファーになってるので書いては捨てたり投げたりすることはあっても、書いたページを破りもしないのに消えることはないのだった。メモ用紙と思えばよい。(すでに自分の中でメインはtwitterという感覚が)
- twitterに限らずEverNoteやメールにも連携できる。クリップボードにもいれられるけど、別のアプリで入力したい時にわざわざATOK Padにいってから入力してコピペして…という使い方はしなさそうである。
- ただ、iPhoneで日記を書いたりすることがたまにあるが、テンプレートとして残して置くのはいいかもなあ。なにしろiPhoneのブラウザからtextareaの一番後ろに加筆していくのは苦痛なのよ。末尾にジャンプって出来ればいいのだけど。あるのかな。
- リボルバータッチはいまいちな感じ。一文字入れた後にいちいち回さないといけない。「こんど」と書く場合はまず「あかさ」の塊にいって「こ」、つぎは「わ、記号類」の塊にいって「ん」、「たなは」の塊にいって「と」、濁点は別なので「わ、記号類」の塊にいって「゛」となる。もっとシンプルな方法もあるのかな。
- 顔とか車の絵文字は多いが、個人的には使わない(クライアント間の互換性が範囲がよくわからない)
2010-09-22(水) [長年日記]
_ 石持浅海『見えない復讐』(角川書店)
つぶやいただけで日記に書いてなかった。
石持浅海のハードカバー新刊。
理工系の大学生たち3人が、大学のトップの連中に復讐を誓う。殺人を犯すことも覚悟の上。しかし大規模に仕掛けるには資金がない、ということでまずはベンチャー企業を立ち上げることからはじめることになる。資金援助をすることになったのはエンジェル投資家の小池。
その企画と熱意をみて投資することにはしたが、たまたま母校が同じ大学だった。ふと大学を訪れた小池は、彼らが妙なことをしているところを見かける。そしてその大学の自殺の名所といわれる場所に久しぶりに来た小池は彼らの狙いを知る…。
というような展開なのだが、なんとなく『撹乱者』や『この国。』の変奏のような印象もあるなー。
一見つながりのわからない彼らの行動を小池が推測して大学に報復を企てていることに気づくというあたりはいかにも石持風。謎の行動をしている側の狙いもすべて描くのは『君が望む死にかた』のような展開(まああのような「先回りして気づいてしまう恐ろしい女の子」なんてのは出てこないが)。
なんとなく読後のカタルシスが足りない気もするが。
_ 石持浅海『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)
やっと文庫化された。
うーむ、これはいかにも石持浅海という感じ。
食べるために顔を突き合わせてるメンバーたちと酒の肴に出てきた話に対して安楽椅子探偵の本領発揮!というところが座間味くんシリーズのようであり、マンションの一室に集まる仲間という雰囲気がセリネンティウスのようでもあり(←まあ人が死ぬわけではないけど)。誰かの部屋に集まってうまいものを食う、ってのは『君がいなくても平気』でもそうだったけど、割と出てくるのだったかなあ、調べなおせる状態ではないのでわからないが。
でも『温かい手』、『撹乱者』、『人柱はミイラに出会う』、座間味くんこと『心臓と左手』のような、同じ登場人物がでてくる短編の連作というのは一番おいしく描けてるきがする。
最後のトリック?は、まあ途中で「これってしかけてるのかな?」とは思いましたが、でもきれいに仕掛けられてる。だまされた感がするわけでもないし、そういえば・・と思ってしまう抑制された仕掛け。
_ 飛鳥井千砂『チョコレートの町』(双葉社)
これは今年の7月に出た本。
飛鳥井千砂は『はるがいったら』を文庫で読んでちょっと気にはなってる人なのですが、他に文庫に入ってないし店頭にも他の本がおいてないので縁がないなあと思ってたらこれは新刊がでました(2か月前の話です)。
話は、不動産屋の店長をしている主人公が、地方店で店長がちょっともめ事を起こしているので代わりにしばらく面倒を見てくれと言われるところから。その店は主人公の郷里にあるというので声がかかったのだが、主人公は故郷が好きじゃない。田舎で何もないし、あるのはチョコレート工場で、町中にチョコレートの匂いがしていて何を食べてもチョコレートの中、両親とも折り合いが悪いので気が重い。しかも郷里に帰ることがすばらしいことだと思ってる若い社員にちょっと言われて、居心地の悪さもあったり。。
で、郷里に帰ってみたら、やっぱり何も変わってないよ、と思いつつも同級生と旧交を温めているが、そこで元カノが・・・。
とかそんなこんなの話で、まあちょっとした出来事は起きるもののそんな波乱万丈ではない。
なんだかんだと嫌っていた両親も、兄貴も、常識をちょっとわきまえてなさそうな兄貴の彼女とも、和解をしたりして、彼女がそこにかかわってるところも読後感としては良い感じ。なんとなく外界の連絡役というか要所要所ででてくる本部のひとも、プライベートがちょっと分かって親近感がでたりする、、と日常のちょっとざわざわした不快がちょっと晴れた感じの描き方がよいです。
(日本語がちょっと変になった)
_ 飛鳥井千砂『君は素知らぬ顔で』(双葉社)
これは今年の3月に出た本。買ったのは4月だったかも。
女優「ゆうちゃん」をまつわる連作になっている。といっても有ちゃんが主役ではないが。
女子中学生が友達との距離を測りそこねてとまどったり、ひきこもりの男がテレビやネット掲示板を見ながら世の中恨んでみたり、浮気がもとで離婚の危機があったり、、いろんな出来事の中で、中学生時代に「ゆうちゃん」役で名をはせた女優がからむ。なにかとゆうちゃんを励みにしたりいい子ぶってるのが気に入らないとか、話題の接点にゆうちゃんが。
こうかくとゆうちゃんメインに聞こえてしまうが、実際はバラバラな恋愛ものすべてに「TVの向こうの有名人」のゆうちゃんの話題でつながっているという感じなのだけど、再終話を読んでしまうとちょっとちがってくるのだよなあ。
お互いに関係ない話のようでちょっとずつ登場人物につながりがあって、最後も「出てきた」と思ってちょっと嬉しかった。
ひきこもりとか浮気とか嫉妬深い男とかの話は読んでてあまり楽しくもないのだが、最後まで読んだ後だと気持ち軽くして読めるなー。
2010-09-25(土) [長年日記]
_ 御徒町鳩『みどりのまきば(2)』(Wingsコミックス)
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『みどりのまきば』完結。
ところどころ連載で読んでなかったところがあって、読めてよかったわ~。
基本はみな小学生時代で、青葉若葉とでかまりがメインっぽいのだけど、嫌味転校生の速水君や保健室登校の萩原さんのことも突っ込んだエピソードがあってよいですわ。
萩原さんが運動会に出るので両親も来る話とか、夏休みの宿題の話とか。
つか、御徒町鳩ってつぼにはまるのでなぜ好きなのかうまく言えないのけど。
最後に10年経って一平ちゃん(担任)も一緒に再会する話もよいわ。
_ 久米田夏緒『ボクラノキセキ(3)』(ゼロサムコミックス)
携帯寓話 の久米田夏緒がゼロサムWARDで描いてるシリーズ。
昔のヨーロッパの小国でベロニカ王女だった記憶を持つ皆見。子供のころからそんなことを言っていたので馬鹿にされていたが、高校で当時の文字をクラスメートに見られたところから、皆の記憶がよみがえり、ほかにも何人か前世の記憶をもつ者がいるとわかる。そうこうしているうちに同じ学年に結構当時の関係者がいることがわかるが、かつて城を襲撃されて全滅したベロニカ王女サイドはなぜ不意打ちで全滅したのかということの探り合いになり学年内でひそかな対立が・・・。という感じ。
前世ものは基本あまり好きではなくて、なぜかというと前世が分かったら今世のいままでの人間関係より前世の関係や前世のやり残しの続きをやることのほうが大事、みたいなのがいやなのと、登場人物皆が割とそういう考えに違和感を持たないことが多いから。
この話も、前世を思い出して当時の仲間を探したりするだけだったらレンジがいなのだけど、いろいろ温度差があって思惑が錯綜しているところが面白い。
読んでない人にはちょっとネタバレになるが1-2巻まではこんな感じ。
- 皆見は高尾春湖に告白して付き合い始めたばかりなのに、春湖はベロニカの護衛だったのでどうしても彼女ではなく護衛としてふるまってしまい、皆見はそこが物足りない。春湖は春湖で、皆見がベロニカとしてどうしても会いたい相手が気になって仕方がない(グレンが出てくるのを恐れている模様、しかしまだ蚊帳の外にいる彼女が重要なのではと)。
- 皆見は子供のころからベロニカの思い出があって慣れてきたが、クラスメートは城が襲撃されて死んだ直後の記憶から急にスタートしたので未だに最後の戦闘の状況が頭に残っていてピリピリしている。
- そんな皆見は普通に高校生活を維持したいが、クラスメートの多くは派閥に分かれて続きを始めようとする雰囲気があるので、皆見はさりげなく抑えるほうに誘導せざるを得ない。
- 皆見も全滅した理由は知りたいが、おおっぴらに暴こうとすると裏切った連中が隠れて動いてしまうので、様子見しながらいくしかない。
というわけで未だに探り合い続行中なのだよなー。
それはそれとしてそんな中でも恋愛ごとは大事だったり(笑)、夏湖はスカートなのを気にしないで動くのでパンツが見えて皆見も目のやり場に困るし、ベロニカが出てくると(デコルテ見せるので)さりげなく色っぽいしといろいろ煩悩も働くけどね:-)
_ 星野リリィ『おとめ妖怪ざくろ(5)』(BIRZコミックス)
相手の根城で捕まった状態で襲われるざくろ。逃げ回っているうちに意識のない母親をみつけ…。
ということでざくろの母親がざくろを産むまでのエピソードへ。その記憶を一緒に体験するざくろ。櫛松もここでは今と違う姿をしているなあ。
_ 岩原裕二『DARKER THAN BLACK -漆黒の花-(3)』(ヤングガンガンコミックス)
TVの続編「DARKER THAN BLACK -流星の双子-」とは別に岩原裕二が描いているシリーズ。黒たちを襲ったのは人工的に黒い花の能力を身に付けた兵士たち。黒と銀たちは分断されてしまい、博士やミーナも襲われるが・・・。
おまけページでパーセルに言いくるめられて
2010-09-26(日) [長年日記]
_ 紀伊國屋梅田本店の内田樹フェア「いいから黙って読みなさい 内田樹をかたち作った本たち」
しばらく改装のために狭くなっていた紀伊國屋大阪梅田本店が9/17にリニューアルオープンしていたらしい。その記念をかねて、「 いいから黙って読みなさい〜内田樹をかたち作った本たち」というフェアをやっている。(ビッグマン側入り口に近いところ)
内田樹が「影響を受けた本」と内田樹の著作が並べられていて、とりあえず普段あまり店頭にない本を買っておきました。。。。
対象の本にはフェアの帯がついていてこれを3番カウンターに持って行くとサイン入りブックカバーをつけてもらえる。その他、10/10開催のサイン会整理券がもらえます。今日はまだ整理券あまってました。
2010-09-27(月) [長年日記]
_ 『ユリイカ(10月号) 特集:安倍吉俊』(青土社)
ユリイカ最新号は安倍吉俊の特集。
新城カズマとの対談、有村悠によるインタビュー、その他大勢による安倍吉俊論。
同人誌「古街」と何か際立たせて扱っているのはちょっとちがうきがする。(そういえば後の同人誌で「古街というタイトルはフルマテリアルのことで」「ああっ、がっかりする声が」みたいなことを描いてたなあ。コミケに遠征しなくなってむてけいもしばらく買ってない…)
_ 内田樹『態度が悪くてすみません』(角川oneテーマ21)
昨日、内田樹のフェアで買ってきた本。その前にも他に読んでるのだがすっ飛ばしたりして。
表題は、態度が不遜であるとかいうのではなく、批判されるとさっさとすみませんと謝ってしまう態度のことを言ってるとか。新しい発見の無い指摘をされてもしょうもないので「もうわかってますから」と話を打ち切る態度。聞き返すときには何か有意義なことを感じたと。
それはそれとしてこの本はブログの文章を集めたのではなくて依頼原稿を中心に集めた本らしい。
出版順とはちがう順番で著作を読んでいるので「この議論はもう読んだなあ」と思うときも多々あり。とはいっても『大滝詠一の系譜学』と『池上先生のこと』『時の守護者』あたりは興味深かった。興味深いというのは「その周辺、もっと知りたいんですけど」と思ったと言うことですが。
2010-09-29(水) [長年日記]
2010-09-30(木) [長年日記]
_ きづきあきら+サトウナンキ『セックスなんか興味ない(2)』(IKKIコミックス)
今回はちょっと痛い話が多いような…。痛いというか、突き落とされるような。
ほとんど会話をしたことがない同級生とセックスすることになる話は相手の女の子が三つ編みなのも含めてよかったが。
最初の話はおまじないが「夢から覚めて」から「夢から覚めた」になるのだが、「覚めて」でおまじないになってたのだろうか。
_ 河合克敏『とめはねっ! 鈴里高校書道部 (7)』(ヤンサンコミックス)
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「かな」編。笠置先生に断られたので縁のおばあちゃんに教えてもらうことに。
「おばあちゃん本当に女の子たちのハートをガッチリつかんでるなー」がちょっと笑った。
バレンタインのチョコを望月さんがもらう話は読んでなかったのかも、、ちょっとだけ新鮮。
_ 美内すずえ『ガラスの仮面(45)』(花とゆめコミックス)
亜弓さんの目が~、って話。
今降りたら紅天女のチャンスを逃してしまうからとほとんど見えないのに無理をして練習する亜弓さん。
破滅のフラグが立ってます。
_ おがきちか『Landreaall ランドリオール』(コミックZEROSUM)
ゼロサム今月号のLandreaall、街に出ていたDXと、戻る途中だったメイアンディアが妊婦さん(教官の奥さん)を助けようとしてばったり。
ひさびさにDXとディアが絡む話が出てきて楽しみ。
_ 『COMIC快楽天(11月号)』(ワニマガジン)
田沼雄一郎『EXACTRY!!~かしこまりましたお嬢様~』
いつも会社の先輩女性にぼろかすに怒られているが、飲み会で泥酔した彼女を家まで送っていったところ、執事喫茶での写真や執事コスチュームを発見!秘密がバレて戸惑う先輩に執事として体のサービスを・・・。
ラストの台詞もはまっててよいわ。
まあ、会社ではめちゃ怒られてるけどプライベートでは逆転とかベタベタというのは頻出フォーマットではあるが。
とろしお『おねがい!リエちゃん先生っ』
巻頭カラー。
高校生の頃に恋してエッチしてーと頼んだ相手の先生に、教育実習生として再会。(これもネタとしてはよくあるが)
相変わらずどじっ娘なリエちゃん先生に頼み込んで、黒パンストで足コキやら、パンストの上から・・・。最後はパンスト破いて服着たままで。
って。短いけどエッセンスが詰まっててよいですわ(^o^)