2010-02-07(日) [長年日記]
2010-02-13(土) [長年日記]
_ 宇仁田ゆみ『うさぎドロップ(7)』(FEELコミックス)
ぎっくり腰になったダイキチが相談するついでにコウキのお母さんに甘えたり、母親は強いと思ったりんが急に自分の母親のことが気になって戸籍を調べようとしたり…。
とうとう直接母親と会うことになったりん。思ったよりスムーズ、というか幻滅するようなセリフを吐かずに済んだ母親ですが:-)最後に抱っこしたい(体格からしたら抱かれるほうだが)というところはちょっと良い感じか。
いつまでたってもダイキチが一番なりん、という収まりかたが気持ちいい。
_ 吉田秋生『海街diary(3) 陽のあたる坂道』(flowersコミックス)
かつての自慢の右足は見る影もない裕也に愕然とするすずと、別のことを見ている風太とか、案外近いところに接点がありそうな佳乃と係長とか、男と別れたサチ姉とか。
いろんな出来事があって、それぞれで機微を見せられるというか、うまいなあ。
そりゃそうと、アライさん、いつまでたっても出てこないのにずっとサチ姉を切れさせているなあ:-) そして怒っているときは必ずいない。まあ、肝心な時にいないから怒ってるんだけど。
_ 小川彌生『キス&ネバークライ(7)』(KC Kiss)
話は深刻な方向に流れていそうなのに、小川彌生はどうしてもところどころ笑いどころを入れてるので深刻にならんな〜:-)
礼音が来てくれて鼻息の荒いみちるとか、お守りをかえしてもらったときのみちるとか、マリーからメールでアドバイスをもらった後、照れて口に出せないみちると晶とかがよいな。
サロメの格好でポーズとったみちるもよいわ。
2010-02-19(金) [長年日記]
_ 石持浅海『リスの窒息』(朝日新聞出版)
石持浅海の最新刊ハードカバー。
いつも文庫化ノベルスに落ちてから買ってたので単行本で買うのは初めてか。
話は、新聞社の読者のおたよりの部署に、有名女子高の生徒を誘拐したという身代金要求の脅迫状が届いたところから。さっさと警察に通報すればよかったのだが、警察に言うと人質を殺されそうだったことと、かつてその新聞社が関わった事件の関係で、死亡者が出てしまうことに神経質になっているという背景があった…。
と関係者がいろいろ事件を引きずってるメンバーだったり、消極的になったりで新聞社なのにただのサラリーマンのようにしか動けないところがきもだったりするのだが、今までの石持作品に比べるといまいち魅力が乏しいなあ。
今まではややSFチックな設定の『BG、あるいは死せるカイニス』や『ガーディアン』にしろ、『扉は閉ざされたまま』『月の扉』『水の迷宮』『セリネンティウスの舟』『アイルランドの薔薇』にせよ、いやいやほとんどの作品で、起きてしまった出来事について、そこに居合わせた当事者たちが頭を突き合わせて原因や動機を消去法でつぶしながら検討したり、一人だけやたらと冴えたやつがいたりして、驚くようなトリックはないものの、推理の過程を見せていたのに、今回は事件に関わっている時間が短い(大抵1日以内)という点は共通しているものの、新聞社の面々は「対策」は相談しているものの、「犯人」に迫ろうとしているのはメインの人間だけだし、決定的なヒントが出てどうこうというより早めに答えが見えていて後は行動の積み重ね、というみたいな展開で、石持浅海作品を読んだなあという感じがしない。
新聞社なのに新聞社らしくふるまえないというところを皮肉っぽく書いてるところもあるけども、それだけだとしたらつまらないし、なんか消化不良だな。