2005-05-31(火) [長年日記]
_ 館山緑『流され雛の朝』(マイクロマガジン/ルナティック・ウォーカー・シリーズ)
コンビニでたまたま見かけた本。
著者の館山緑はたかみちイラストのゲーム「インクルージョン」のゲームシナリオとノベライズをやってた人で、小説が気に入ったのでこの本も手に取った次第。マイクロマガジンのコンビニ売りのサスペンス系シリーズだとか。
挿絵も全くないのだが、話に引き込まれてしまったのであっという間に読んでしまった。
11歳の少女・万里が海上を漂うところから話が始まる。両親と兄との4人家族で海岸を歩いていたところを何者かにおそわれて刺され、両親は死亡、万里は瀕死の状態で漂っているところを救助され、兄は見つからないまま…。ショックで記憶を取り戻せないまま知人に引き取られた万里がだんだん心を開いていくさなか、悪い夢を見て跳ね起きた晩、犯人につけられた胸の逆三角形の傷から出た血がシャツについていた。傷はもうふさがっているにもかかわらず…。
つーことで、事件以来強くなった万里が記憶を取り戻そうといろいろ立ち向かったりするところがなかなかよい。読み返してみると案外短い話なんだけど。
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