2009-07-20(月) [長年日記]
_ 須賀しのぶ『芙蓉千里』(角川書店)
9784048739658
『アンゲルゼ』が完結してからコバルト文庫のほうも新作がなくてさびしい須賀しのぶなのですが、シリーズものじゃないのが出ました。
その存在は全然知らなかったのだけど小説屋 sari-sariという角川の携帯小説サイトで連載していたらしい。
今回の舞台は明治のハルビン、女郎になりたいといって女衒についてきたという少女おフミが主人公。いまどきの女子相手にハルビンとかウラジオストックとか出してくるあたりがすでに普通ではありません。が、しかしの出てくる少女たちの意志の強さとたくましさはやはり須賀しのぶらしい…。
最後の選択肢がちょっと残念な気がするけども、あっちを選んでも幸せになった気にはならなさそうなのでやむを得ないか。でも『流血女神伝』のカリエなら絶対こっちは選択しなかったに違いない:-)
_ 似鳥鶏『さよならの次にくる <卒業式編>』(創元推理文庫)
9784488473020
『理由あって冬に出る』に続く第2弾。
今回も葉山君が探偵のまねごとをする羽目になるのですが、、、。
今回は演劇部の柳瀬さんがあまり活躍しなくてつまらないなあ。柳瀬さんが葉山を好きだと言ってるを本気と思ってないのでそれでいろいろすれ違うのだが、そういうところは話の全面には出てこずに、柳瀬さんもからかうだけになってしまうのだが。
それはそれとして、今回の謎ときはまあどうでもよかったというか…。
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