2010-06-13(日) [長年日記]
_ 石持浅海『この国。』(原書房)
この国。 (ミステリー・リーグ)
原書房
¥ 1,980
Amazon
石持浅海の新刊。
反政府テロリストと、それを防ぐ側の攻防。
といってもまた舞台がひねっているが…。
ネタバレになるのであまり細かくは触れないが…
はじめ『攪乱者』のようなモノの視点を変えた話かと思ったが、『人柱はミイラと出会う』みたいなif日本モノだった。
現代日本のように見えるが、たどってきた歴史が違う世界。鎖国をやめたあと富国政策は採ったが強兵はせず戦争をしてこなかったことになっていて、政党も一党独裁。だけどそれなりに成功していて失業率も低く、かといって共産主義でもない。風俗業はあるが、エイズ予防のため国営化してかんりされていたり。。。
そんな中での事件なので所々様相はちがってくるのだけど、、。まあ特定の政党とか文化に対する不満のように取られたくなくてifにしてあるのかもしれないが、ifなら理想郷にだってできるだろうと思ってしまってどうしても引いてみてしまう。それに実在するモノを避けるためにコミケ・オタクイベントを「カワイイもの」とかいうジャンルにしてしまったり、やや風刺を入れたかったかもしれないがスポイルされている気がする。
なんだか石持浅海が連続しているなあ。新刊・文庫化含めると半年で6冊以上。
_ ブランドン・サンダースン『ミストスピリット 霧のうつし身(3) 秘められし言葉』(ハヤカワ文庫FT)
ミストスピリット 3 (ハヤカワ文庫FT)
早川書房
¥ 1,012
Amazon
『ミストボーン』の第2部3冊目(通巻6冊目)です。
今回割と自体が進んだなぁ〜。
霧とかの謎がわからないままルサデル内の立場が無くなりかけであったが・・・。
エレンドとヴィンはやっとこさだし、泉の謎も、、、いやこれはわかってないのか。泉に関する記述を改ざんしてしまうと言うのはいったいどういう力なのか…。
まああとは、ヴィンが助けに入る場面はあまりにもマンガというかハリウッド的なタイミングだったなぁ・・・という感想が。
それはともかく、最後の方の章はすごくじりじりした。あと少し、ってところでしょうが終わるから、「えー、ここで”続く”ですか」と思ったらまだ続いていたりして、残りどこで切られるのやらドキドキでした。