2017-01-11(水) [長年日記]
_ 大澄剛『あさは、おはよう』(ヤングキングコミックス)
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ヤンキーや喧嘩ものが多いヤングキングの中で家族や夫婦を描く読み切りを描いてきた大澄剛の短編集。(載った号だけ買って切り抜いてました)
※以下、ネタバレもあるので注意ください。
「スーベニールの花束」。相手を「おにぃ」と呼ぶので兄と妹かと思ったら彼氏が「鬼束」だからおにぃと呼んでたらしい。結婚したらお前もおにぃなんだから…と言ってた時期があったかと思えば、その鬼束が彼女の両親達と誕生日のお祝いをして実の息子みたいに盛り上がる。
しかし彼が去ってからの会話から、「おにぃ」と呼んでいた彼女は既に亡くなっていて(もしかすると結婚前に)、誕生日は家族と過ごすから彼氏とデート出来ないと言っていた彼女のために、誕生日は彼女の両親と食事を続けているようだとわかる。
これ初めてヤングキングで読んだ作品ですけど一番好きだな〜。
「君の太もも」は、年頃の娘がショーパンで太ももむき出しにしているのが気になる父親。その日は娘の彼氏が挨拶に来る日。
彼は野球部、父親も野球部だったが万年ベンチ要員で、ベンチから声援を送っていたけど、声援も大事なんだと言う話をしたり。
娘のどこが気に入ったのかと聞かれて「太ももか?」と考えてしまう父親に、「あいさつがしっかりできるところ」との答え。
あいさつはきちんと出来るように育てたんだとしんみりしてしまう両親。
独立した短編かと思っていたけど、よく読むと舞台が繋がっている。
「君の太もも」の沙紀子は「さよならわんぱく」の近所のお姉ちゃんで、巻末の「ららら」で結婚。
「スーベニールの花束」のかおりは「イコール」のかおり。
かおりの彼氏のおにぃ(鬼束)慎司は「その後、」の兄。
「その後、」にも出ていた鬼束の妹は「ららら」の結婚プランナー。「イコール」の奈穂は「ららら」でちょっとだけ登場。