2006-09-05(火) [長年日記]
_ 村山由佳『天使の卵』読了
先日買った、『天使の卵〜エンジェルズ・エッグ〜』読了。
いやー、、、普通の恋愛ものだった。すばる新人賞ということなので文壇デビュー作にちかいのかな。もとは94年に発行とのこと。
文学っぽいのを多少ねらってたのか、「電車は、腰を上げるのもおっくうでならないリウマチの老人のように、きしみながらゆっくりと動き出した」とか比喩の多い言い回しが冒頭から出てきて、最近と違うなー、と思った。
作者の趣味なのか知らんが、年上の女と年下の男というカップル(今回は8歳の差。『おいしいコーヒーのいれ方』は5歳)が多いのだろうか。
話はわるくもないが、短いし、ちょっとであって一目惚れした相手の女性が、父親が入院している病院の精神科医で、結婚していたが相手の自殺を止められなかったことを悔やんでいてそれ以来恋はしないという相手。その相手とだんだん仲良くなって同棲したものの、相手が急死してしまうという、ある意味あっけない展開で、小西真奈美がヒロインで映画化するようだが、話ふくらますのかなー。
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