2011-01-01(土) [長年日記]
_ 『Webスピカ(1月号)』
船戸明里『Under the Rose 〜春の賛歌〜』
伯爵から来たと思われる手紙がアンナに届いたが、暖炉に捨ててしまった。その手紙を女中がやけどをしつつ拾ったものをウィリアムやミス・ブレナンがみたところはどうも本人からの手紙っぽい。
今後の郵便物は必ずウィリアムを通すように言うのを聞いて、ミス・ブレナンは逆にアンナが孤立してしまうのを恐れるが、アルバートが戻ってくれるわけでもなくどうしようもない不安を抱えるだけ。
しかし伯爵の居所のヒントがあったようで執事がそちらに向かう…。
…先が見えないからまとめて読まないと疲れるな−。
紺野キタ『つづきはまた明日』
清に「お父さん以外の人に肩車は禁止だから!」と注意するお父さん:-)
ヒーローのお面をつけた謎の人の正体は不明…ってひっぱるのか。
_ 石持浅海『耳をふさいで夜を走る』(徳間書店)
新刊ではないけど、持ってなかったので今になって読んでいる。
いずれ三人の人間を殺そうと考えていた所で、偶発的に別の一人を殺してしまい死体が出来てしまって計画を見直す羽目になった男の話。
その連続殺人を順に殺人犯である主人公の視点で追っていくのだが、、。
いやー、どうやって抵抗されないように騒がれないように殺そうかと考えながら移動するのを一緒に追ってくのはちょっとつらい。
石持流の謎解きや驚くような設定は出てこないのだが、最後まで読めば石持らしいのはわかる。タイトルの意味も、“覚醒”の真相も最後の方まで読めばわかる。緻密に途中の殺人経緯を描いていかないと行けないのも最後の展開を見たら納得する。
でもやっぱり、これ読むのは結構ストレスがあるのだよなあ。途中に息抜きするようなところもなくて、一段落しながら進むわけでもないから。まあ連続殺人を実行しようとしている本人の視点だったら気が緩むヒマなんてないのだけど。
意外性が少なくて冷静な推理だけで話が進むところは『リスの窒息』にも似たところがあるかも。まあ要は「石持作品の中ではあまり好きな方ではない」になってしまうってことだけど。
_ 西尾維新『傾物語(かぶきものがたり)』(講談社BOX)
『化物語』の新作『
『猫物語』が戦場ヶ原とのやりとりや八九寺との漫才がないせいか、おちゃらけがあってもいまいち楽しめなかったので、時系列が後になってる今回はいいかなー、とおもったのだけど、ほとんどが忍野忍とのおちゃらけであった…。
いやしかしあっちのルートの再会シーンはちょっとビジュアルほしい気がするなあ。この話限定のキャラだし。あまりにもあっさりであって別れてしまったのが惜しい。限定と言えば冒頭に出てきた押野扇って、何のために出てきたんだ:-) 続編にむけた前振りだろうか。
コピーの「100%修羅で書いてます」はもはや原型をとどめなくなってきたな :-)
この後3月/6月/9月/12月と続編が予定されているのな。タイトルがあまり語呂合わせっぽくなくなってきたな(いままでは「偽物」+「物語」で「偽物語」のように短縮したようなネーミングだったのだけど)。