2010-08-28(土) [長年日記]
_ 須賀しのぶ『神の棘(Ⅰ/Ⅱ)』(早川書房)
神の棘 1 (ハヤカワ・ミステリワールド)
早川書房
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神の棘 2 (ハヤカワ・ミステリワールド)
早川書房
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Ⅰ巻の時に書いてなかったのでまとめて。
須賀しのぶの新作は意外にもナチが権力を握った当時を舞台にした話。Ⅰがでたころ、ちょうどナチが政権を取った頃のドキュメンタリーがでてたのでちょっとシンクロニシティを感じた。
NSDAPの組織SDで反ナチ運動の摘発をしていたラーセンは聖職者の摘発もはじめていた。ゲイで後にカトリック教会に身を投じた兄が交通事項で死んだ事件にからめて教会のスキャンダルがないかを探る機会を与えられたラーセンは、反ナチ弁護士のフリをして探りに行くが・・・。
子供の頃に確執のあったマティアスともそのときに再会するが。
ナチ周りの話はそれなりになじみがあるので個人的にはまだましだが、話が結構細かくてヘビーかも(まあ、知らん固有名詞は読み飛ばすか・・・)。
そのうちにアインザッツグルッペンに配属されて捕虜殺したり、武装SSに移ったりしてなんだかんだと須賀しのぶ作品の登場人物らしくいろいろと巡り巡ってという展開にさらされる。それも「でも自分で選択したことだ」という引き受け方がやっぱり須賀キャラらしいのう。
(ちなみに、ラーセンやマティアスはともかく、上司にでてくるのは実在の人物)
最後の方でちょっと驚く事実がでてくるのだが、これって、、読者もだましてない?
読んでて目が離せなかったのだけど、どこを書きたかったのかよくわからなかった。最後のラーセンとマティアスを書きたかったのかなあ。
あと、モンテ・カッシノで再会するところはちょっと萌えるかもしれん:)
_ 日坂水柯『すきなひと(1)』(白泉社)
日坂水柯の新刊。『楽園』掲載とかあれこれ。
表題作は好きだな〜。「友達が友達じゃなくなってた」とか。
まあ、あとほとんどの話は眼鏡が絡んでないけど、当然眼鏡かけてますから:-)
_ 二宮ひかる『アイであそぶ。』(白泉社)
アイであそぶ。―二宮ひかる作品集
白泉社
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これも主に『楽園』関係。
『ごめんなさい』は好きな話で奥付見たら2003年になってて、そんな前だっけと思ったが、確かにその頃に日記に書いとるわ。
あと、兄妹プレーの話とかな。
_ シギサワカヤ『ファムファタル〜運命の女(3)』(電撃コミックス)
ファムファタル 3―運命の女 (電撃コミックス)
アスキー・メディアワークス
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好きな女流マンガ家なんでまとめてでるねーん、という感じですが、シギサワカヤもでました。
ファムファタルは、海老沢さんを巡ってドロドロだったのですが、完結ですわ。
3巻は笑いで進められてよかったというか。。
「洋菓子って苦手で」の深刻な告白シーンがこれがまた…てかそれは1ヶ月引っ張って話す話題とちゃうやろ:-)
あー、海老沢さんいいわあ、眼鏡もいいし。端から見てるぶんには:-) 当事者になりたくないタイプ :)