2010-10-11(月) [長年日記]
_ 小箱とたん『スケッチブック(7)』(BLADEコミックス)
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『スケッチブック』最新巻。アニメは見てないのだけど、アニメオリジナルキャラとして登場した根岸みなもがマンガにも登場。
いつものように美術部員達のあまり美術部らしいことをしないまったりとした話なのだけど、今回妙にツボにはまってしまって、ファミレスで読んでたら笑いをこらえるのが大変だった。笑いをこらえて肩を揺らしている客って変…。
しりとりとか、道路標識とか、ナナフシとか、サムライとか。
_ 内田樹×石川康宏『若者よ、マルクスを読もう (20歳代の模索と情熱)』(かもがわ出版)
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マルクス経済学やプロレタリア革命の理論を学ぼうとか、マルクス主義を今の世の中にどう適用できるかという本ではなくて、マルクス(とエンゲルス)の本には、未解決の問題を何とかしようと取り組む姿勢や、跳躍を見せてくれるところがいかに魅力的かと言うことを語ろうと言う本。
『共産党宣言』『ユダヤ人問題によせて』『経済学・哲学草稿(経哲草稿)』『ヘーゲル法哲学批判序説』『ドイツ・イデオロギー』という初期の5つの著作について紹介。
なのだが、魅力を説明するための引用やかみ砕いて説明するところがどうしても「著作の主張を理解する」比重が高くなってしまっていて、ちょっと思い。想定読者はマルクスを知らない高校生や大学生ということになっているのだけど、挫折しそうな気がする…。
いや、同時代の思考を規定している、何かを「当然」のように思わせているか「額縁」(下部構造)とか、共産党宣言を書いたときのマルクスは若干29歳だったとか、考え事をしているときにマルクスを読むと刺激・励みになるとか、そういう話は面白いのだけど。
『寝ながら学べる構造主義』は引用自体が多いわけではないから面白かったのだが。
往復書簡の形式だから、後から構成をざくっと変えたりできなかったせいもあるのだろうか。