2009-09-23(水) [長年日記]
_ 似鳥鶏『さよならの次にくる<新学期編>』(創元推理文庫)
『さよならの次にくる<卒業式編>』を7月に買ったのに知らないうちにもう続きが出ていた。
今回は、前回の吹奏楽部の事件の解決方法を引きずったままいろいろ進むのかと思いきや、また新しく自分に好感を持ってそうな女の子が出てきてですね、美術部的にはよくなりそうな予感で話が始まるのです。
話は結局、前回に謎めいたエピソードだけ残していた伏線とも何とも分からなかった小道具が糸口になって(表向きの事件とは別のことを)解決するのだった。
そんなところから引っ張ってたんかよ!という感想はあるものの、珍しく主人公が謎ときをして関係者をいろいろ巻き込んで最終的に幸せにしたということではいい終わり方。いやこのシリーズって、こんなことをもとめていただったの?という気もするが…。
それはそれとしても、伊神さんを頼るの早すぎるし、柳瀬さんは最後のほうになると完全フェードアウトだし(葉山に本気と思えないようなやり方でアピールしてたのじゃないのか)、感動の再会を演出するのはいいけど、結局葉山は伊神さんの盛りたて役だったのだろうか。
いや、ここのエピソードは面白いんですけどね。柳瀬さんの演技がはまりすぎてたとか、兄妹そろって葉山に同じ相談をしてくるとか。
_ 末次由紀『ちはやふる(6)』(BeLoveコミックス)
2巻が出たころから買ってたのだけど全然日記書く暇もなかった。
この漫画では競技かるたに取りつかれた子供たちが、転校で張ればなれになっても高校生なっても競技かるたを続けていくのだが、いままでは耳の良さとスピードが売りだった主人公の千早が、大会で現クイーンと対戦してあまりのスピードの違いに圧倒される…というのが5巻の話で、今回はスピードだけじゃダメで、相手が得意じゃない部分で点を稼ぐことの大切さを、A級対戦相手から学んだりして、やっと「相手がだれでも関係ない」かるたから相手に合わせた試合を目指すようになったりして、やっと千早も成長か…と思わせるのだが。
まあ黙ってればきれいなのに動くと相変わらずガサツで幻滅されたり、「なんとなく許される天然バカ」と言われて落ち込んだりするのだが、自覚がないところもすごい:-)
_ 宮村優子/磯光雄『小説 電脳コイル(9)』(トクマ・ノベルズEdge)
8巻から4カ月待った。案外短かったか。
しかし、あまり進んでない。
というか8巻ではいろいろ転換をしたり今まで見えてなかった過去の出来事が出てきたので今回はそれとの接点を強めているというところか。
イサコもやっと調子を取り戻してきてヤサコとぶつかってるし。
そして久しぶりにTVシリーズとの接点。「あちらへの扉」を開くイサコと取引を持ちかけるハラケンが…。
_ 松本剛『しずかの山 - 真実の山・アンナプルナ』連載開始(イブニングvol.20)
とりあえず松本剛/愛英史『しずかの山』新連載ということで。
2月ごろに『しずかの山 - 神の山・マチャプチャレ』を全4話で描いてたのですが、今回はその新章。
『しずかの山 - 真実の山・アンナプルナ』ということで、マスコミにもはやし立てられている若干20歳の登山家が、アンナプルナ初登頂の疑惑に挑む、、ような話か。
高遠静が現地ポーターとして参加しそうだがいろいろ探られたりややこしくなりそうな。