2004-09-22(水)
2005-09-22(木)
_ ヤスダスズヒト『Pinky Comic』(GUMコミックス)
ヽ(^o^)丿
Pinky:st.とのコラボレーションでヤスダスズヒトがGUMで連載していた4コマ。ヤスダスズヒトのマンガって商業誌では初単行本なのだった。
もはやPinkyとあまり関係ない気がするが、ゆるゆるな女子高生ライフなところとヤスダスズヒトのデザインセンスがでているのがいい感じ。表紙だけ見るとわりとまじめそうだが、全然違って全面ボケとツッコミなんだけど。表紙にもなってるメガネのとろ子がよいわー。 他のキャラの目つきもヤスダスズヒトらしくて良いし。
_ 『コミックハイ!(vol.6)』
山名沢湖『委員長お手をどうぞ』は卒業アルバム委員。 アルバム委員と言うよりはカメラちゃん?なぜかM型ライカなぞ使ってるが。あ、次回で最終回らしい…。大島永遠『女子高生』も重大発表があるらしいが、こっちはバカネタの様な気もする。
桐原いづみ『ひとひら』は同好会崩壊の危機か、すでに復旧方向か。
その他、御形屋はるか『ぽてまよ』が『もえよん』から移籍。
2006-09-22(金)
_ 高屋奈月『フルーツバスケット(21)』
いやーもう、最終回が近いのかと思うぐらいの緊迫感ですよ。
透くんは夾を説得しようとしたけど拒否られてしまい(由希はそれを2階からきいてたのだけど)、そこに紅野を刺してにげてきた慊人がきて、、透が慊人に心を開いてもらおうとしたそのときに崖が崩れて透は転落…。
慊人が大声で助けを求めるところが初めてでおどろいた。だだをこねる以外で大声を出すとは。
_ 別天荒人/外薗昌也『ガールフレンド(4)』
好かれていても男のほうがため息をつく話がおおいな :-)
義理の母親に告白したけど避けられて、出張ホストのバイトに戻ったら、新規のお客さんがその義母だった、という話(18話)がわりと好き。
キスは好きだけどそこから先はいやという戸川が、キスの相性がとてもいい男の子と出会ってしまう話は先がちょっと気になるのう。
画集も出てるんだなあ、、、買わねば。
_ 目黒三吉/奥瀬サキ『低俗霊DAYDREAM(9)』
Amazon
集団焼身自殺「大直の鑽火」を止めるべくユオが計画している実行場所を探す深小姫は、ユオとチャネリングをしてユオの少年時代、父親が焼身自殺をしたときに出会うが…。
2009-09-22(火)
_ ブランドン・サンダースン/金子司訳『ミストボーン -霧の落とし子-(3)白き海の踊り手』(ハヤカワFT)
日記に書いてなかったけど、1巻が出た時から読んでた『ミストボーン』がこのたび完結。
といってもこの作者のほかの作品はまだ読んだことがないのだけど。
支配王と呼ばれる絶対君主が支配している世界。人はスカート呼ばれる下層階級と貴族にわかれており、スカーはいつも貧困状態に置かれていた。そんな中で盗賊団で使われていた少女ヴィンは、聖職省の役人をだます仕事に加わったところで、「ハッシンの生き残り」といわれる伝説的な英雄ケルシャーと出会う。
ケルシャーと対峙しているときに、自分が知らずに使っていた力が「合金術」と知り、また自分がいろいろな金属を使える「霧の落とし子」と知らされて、ケルシャーの仲間に加わって力を伸ばそうとする…。
というのが冒頭なのですが、鉄・銅・錫などの金属を飲んで「燃やす」ことで力を出したり、金属を押したり引いたりして宙に浮いたり相手を押したりするという合金術をうまく体系だてて盛り込んで生かしているのがおもしろい。合金術の説明なしに成り立たない話だし。
また、ケルシャーたちがたくらんでいるのが支配王が統べる都市の転覆と知って、地方貴族の姪になりすまして貴族の舞踏会に顔を出して情報収集する任務を仰せつかって、なれないテーブルマナーな貴族女性の立ち居振る舞いのいやいや練習させられたり、舞踏会に出ているうちにそっちも楽しくなったり、、、というヴィンの姿が面白い。
みんなを引っ張っているケルシャーが何か真の目的を隠したままみたいなところがあって、みんなに疑念を抱かせているというのが最後まで続くのだが、いやいや最後の大掛かりな仕掛けがこんなんだったとは。
おまけにこんな最後まできてまだ支配王に押されててどうするのと思ったりで、なかなか楽しめました。
_ ジャクリーン・ケアリー/和爾桃子訳『クシエルの矢(2)蜘蛛たちの宮廷』(ハヤカワFT)
『ミストボーン』のことを書いたので、まだ完結してないけどほぼ同時期から買っている『クシエルの矢』のことも書いておこう。
ちなみにもともとは立ち読みでエロティックファンタジーぽいのりだったのでつられて買いました:-)
こちらはエロティックな"天使"を神話として祖先に抱く王国で「夜の法廷」とよばれる高級娼館に預けられたもと娼婦の娘が主人公。
左目の瞳に赤い点がありそれが「クシエルの矢」とも呼ばれているが不吉と思われてうとまれる部分もあるが、貴族のデローネイが彼女を見て本物の"アングィセット"だということで高く買い取られてデローネイに仕えることになるあたりから話が始まる。
ちなみにアングィセットとは、真の価値が述べられてないかもしれないが、身も蓋もなくいえば"真正M女"のようなもので、鞭など苦痛を与えられることに快感を得る女性のホンモノみたいなもんらしい。アングィセットでなくても責めを受けることを奉仕とする娼館もあるのだけど、まあそれはそれでおいといて。
で単に娼館だの高級娼婦だのがメインではなく、貴族間のせめぎ合いの中で、フェードルが多様な外国語を仕込まれたりものの見方を仕込まれてパーティや娼婦としてのお客である貴族のところで耳そそばだてることで情報収集をするのが仕事なのだが、2巻では主役級人物があっけなく死んだりフェードルも外国に売り飛ばされたりして、あれーーな展開になるのだった。(すみません一部ネタバレ)
これを読んでて、「フェードルは流血女神伝のカリエだ!」と思ったのはわしだけではあるまい…。(別に「今度は奴隷になっちゃった」だけで思ったのではなくて、だんだん知識をつけて諸侯の関係を理解するにつれて今まで考えていたことが浅い視点だったのことに気づくという成長のさせ方もね)
で、2巻の表紙のイケメンはよく考えてみるとキャシリーヌ修道士ではないですか。デローネイですら表紙になってないのに(←発想が少女マンガ)。
_ 2010年用スケジュール帳検討会(気が早い)
いつもは10月末〜11月頭に12月始まり用スケジュール帳を物色するのですが、手帳で検索している人をみて思い出してしまったのでちょっと検討。
2008年は陰山手長、2009年はパイロットの「NEW STANDARD DIARY ORDINAL」のB6判。
ORDINALは、1週間のバーチカル見開きページのスケジュール部分は陰山手帳と同サイズで狭くもないし、巻末フリーメモページが少なめなことを除けば不満はないのでたぶん来年もORDINALにすると思うが、一応物色。
ORDINALの2010年版を見ると、ペンホルダー付本革表紙版があってこれにはちょっと惹かれる。ノーマルはビニールのペンホルダーしかなくて、千切れてしまったので。ただバーチカル版(PD-10-P13E)の色がカラシ色とケシズミ色で、横スケジュール版にある赤蘇芳(こんな色名があったのか)とクリ色が捨てがたい。カバーだけ買えんのかな。またはこのカバー付きとノーマル黒表紙版を買ってカバーつけ替えるとか。
ほかにフリクションポイント付というのもあるが、こちらは表紙を止めるのがついてて、却って邪魔なのでパス。
「陰山手帳」のほうはと言えば、2010年版は10/2発売とのことで Amazonで予約 は始まってるものの、改訂箇所がわからないので、現物みてからかなあ。
_ 日記壊れかけ
tDiaryそのもののバージョンアップをさぼっていたのでCVSからSubversionにも切り替えてないしAmazon.rbのエラーも出るしということで入れ替えようと思ったらトラブルがいろいろ。
tdiary.confがいろいろおかしい状態になったので復旧中。
_ 雁須磨子『いばら・ら・ららばい』(KCデラックス)
タイトルからすると、茨田さんが主人公なのだろうか。
お菓子の卸か小売業の倉庫にアルバイトでやってきた茨田さん。背が高くて美人でプロポーションもいいけども、声が大きくて思ったことをずけずけ言ってしまう性格が災いして怖がられるタイプ。
事務の度上さんとは友達になれたものの、倉庫でも黒岩君とはぶつかりがちで…。
などなど、度上さん-茨田さん、茨田さんと同じ倉庫バイトの平良さん、平良さんの別のバイト先にあらわれる石田さん、ちょっとずつつながってる女の子たちが、好きになったり好かれたり妬んだり。 (そういえば、作者は4人の女の子と言ってたが、hassyが脇役か?)
平良さんは茨田さんの恋を見守ったり、レンタルビデオ屋のほうのあれこれを頑張ったりで忙しいのだよなー、見てて一番注目したくなる。
_ 谷川史子『P.S.アイラブユー』(クイーンズコミックス)
タイトルだけ見るとすごく陳腐なのですが。
表題作は、ドイツ語作品の翻訳家をしている一三子(いさこ)。翻訳の仕事を目指していたのに、彼から守ってあげるといわれたことが引っかかってプロポーズを断ってしまって以来、引っかかってる。
図書館にでかけたときに、草市という男の子に懐かれてしまい、なんとなく友達に。草市はおばあちゃんの家に遊びに来ていただけなのでそのうちに帰らないといけないのだが…。
もうひとつの短編連作が『Room201』。お互い全然つながりはないのだけど、201号室に暮らす人たちにやってきた破局の危機、みたいな。
2010-09-22(水)
_ 石持浅海『見えない復讐』(角川書店)
つぶやいただけで日記に書いてなかった。
石持浅海のハードカバー新刊。
理工系の大学生たち3人が、大学のトップの連中に復讐を誓う。殺人を犯すことも覚悟の上。しかし大規模に仕掛けるには資金がない、ということでまずはベンチャー企業を立ち上げることからはじめることになる。資金援助をすることになったのはエンジェル投資家の小池。
その企画と熱意をみて投資することにはしたが、たまたま母校が同じ大学だった。ふと大学を訪れた小池は、彼らが妙なことをしているところを見かける。そしてその大学の自殺の名所といわれる場所に久しぶりに来た小池は彼らの狙いを知る…。
というような展開なのだが、なんとなく『撹乱者』や『この国。』の変奏のような印象もあるなー。
一見つながりのわからない彼らの行動を小池が推測して大学に報復を企てていることに気づくというあたりはいかにも石持風。謎の行動をしている側の狙いもすべて描くのは『君が望む死にかた』のような展開(まああのような「先回りして気づいてしまう恐ろしい女の子」なんてのは出てこないが)。
なんとなく読後のカタルシスが足りない気もするが。
_ 石持浅海『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)
やっと文庫化された。
うーむ、これはいかにも石持浅海という感じ。
食べるために顔を突き合わせてるメンバーたちと酒の肴に出てきた話に対して安楽椅子探偵の本領発揮!というところが座間味くんシリーズのようであり、マンションの一室に集まる仲間という雰囲気がセリネンティウスのようでもあり(←まあ人が死ぬわけではないけど)。誰かの部屋に集まってうまいものを食う、ってのは『君がいなくても平気』でもそうだったけど、割と出てくるのだったかなあ、調べなおせる状態ではないのでわからないが。
でも『温かい手』、『撹乱者』、『人柱はミイラに出会う』、座間味くんこと『心臓と左手』のような、同じ登場人物がでてくる短編の連作というのは一番おいしく描けてるきがする。
最後のトリック?は、まあ途中で「これってしかけてるのかな?」とは思いましたが、でもきれいに仕掛けられてる。だまされた感がするわけでもないし、そういえば・・と思ってしまう抑制された仕掛け。
_ 飛鳥井千砂『チョコレートの町』(双葉社)
これは今年の7月に出た本。
飛鳥井千砂は『はるがいったら』を文庫で読んでちょっと気にはなってる人なのですが、他に文庫に入ってないし店頭にも他の本がおいてないので縁がないなあと思ってたらこれは新刊がでました(2か月前の話です)。
話は、不動産屋の店長をしている主人公が、地方店で店長がちょっともめ事を起こしているので代わりにしばらく面倒を見てくれと言われるところから。その店は主人公の郷里にあるというので声がかかったのだが、主人公は故郷が好きじゃない。田舎で何もないし、あるのはチョコレート工場で、町中にチョコレートの匂いがしていて何を食べてもチョコレートの中、両親とも折り合いが悪いので気が重い。しかも郷里に帰ることがすばらしいことだと思ってる若い社員にちょっと言われて、居心地の悪さもあったり。。
で、郷里に帰ってみたら、やっぱり何も変わってないよ、と思いつつも同級生と旧交を温めているが、そこで元カノが・・・。
とかそんなこんなの話で、まあちょっとした出来事は起きるもののそんな波乱万丈ではない。
なんだかんだと嫌っていた両親も、兄貴も、常識をちょっとわきまえてなさそうな兄貴の彼女とも、和解をしたりして、彼女がそこにかかわってるところも読後感としては良い感じ。なんとなく外界の連絡役というか要所要所ででてくる本部のひとも、プライベートがちょっと分かって親近感がでたりする、、と日常のちょっとざわざわした不快がちょっと晴れた感じの描き方がよいです。
(日本語がちょっと変になった)
_ 飛鳥井千砂『君は素知らぬ顔で』(双葉社)
これは今年の3月に出た本。買ったのは4月だったかも。
女優「ゆうちゃん」をまつわる連作になっている。といっても有ちゃんが主役ではないが。
女子中学生が友達との距離を測りそこねてとまどったり、ひきこもりの男がテレビやネット掲示板を見ながら世の中恨んでみたり、浮気がもとで離婚の危機があったり、、いろんな出来事の中で、中学生時代に「ゆうちゃん」役で名をはせた女優がからむ。なにかとゆうちゃんを励みにしたりいい子ぶってるのが気に入らないとか、話題の接点にゆうちゃんが。
こうかくとゆうちゃんメインに聞こえてしまうが、実際はバラバラな恋愛ものすべてに「TVの向こうの有名人」のゆうちゃんの話題でつながっているという感じなのだけど、再終話を読んでしまうとちょっとちがってくるのだよなあ。
お互いに関係ない話のようでちょっとずつ登場人物につながりがあって、最後も「出てきた」と思ってちょっと嬉しかった。
ひきこもりとか浮気とか嫉妬深い男とかの話は読んでてあまり楽しくもないのだが、最後まで読んだ後だと気持ち軽くして読めるなー。